
「ビブリオドラマ」は、本に関するドラマ(劇)のことです。学校の体育館やホールではなく、本のある場所で上演することを理想としています。
本のある場所としては学校図書館、公共図書館、まちライブラリー、書店等が考えられます。
私が部活動指導員を務めている埼玉県久喜市立太東中学校ゲキ部で部員と共に始めた取り組みです。 もともとは生徒の創作活動として始めた活動です。
中学生がゼロから創作することは簡単ではありません。生徒と試行錯誤する中で、「好きな本を、劇を観ている仲間に勧める」作品創りにたどり着きました。
M1グランプリを参考に、3分~4分の作品を創る活動に取り組みました(発表本番では時間の制限はありません)。それが発展して、本のある場所で実際に上演することになったのです。
ビブリオ劇場(ビブリオドラマと絵本ドラマリーディング)の学校を飛び出して、本のある場所で上演した記録を紹介します。
■2024年7月7日 ・まちライブラリー@アトリア参宮橋
「ビブリオドラマ2024」 学校を飛び出して本のある場所での上演の第一歩となりました。
■2025年3月23日 ・Book & Garden カフェ里葉
「ビブリオドラマ Book Birds 本を届ける鳥たち」 大塚にあるまちライブラリーで上演しました。
■2025年3月29日 ・まちライブラリー@みんなのふくろう食堂
「ビブリオドラマ ゲキを止めるな!」 池袋にあるまちライブラリーで上演しました。
■2015年8月7日 ・ブックハウスカフェ
「ビブリオドラマ カンパネラ」 神保町の子どもの本専門店で上演しました。この上演にはたくさんの図書館関係の方々が観に来ました。
■2015年8月19日 ・久喜市立中央図書館
「ラビリンス」 地元の公立図書館の休館日に図書館全体を使ってビブリオドラマを上演しました。読売新聞で紹介されました。
■2025年12月7日 ・久喜市立中央図書館
「演劇的読み聞かせvol.1」 図書館でビブリオドラマに演劇的な絵本の読み聞かせをプラスして行いました。現在はビブリオ劇場と呼んででいます。
今後の予定
■2026年3月14日 ・まちライプラリー@みんなのふくろう食堂
「ビブリオ劇場 アトム」 昨年に続いての上演となります。
■2026年7月31日 ・ブックハウスカフェ
「ビブリオ劇場 カラーズ」
■2026年8月18日 ・久喜市立中央図書館
「ビブリオ劇場 カラーズ」 昨年に続いて図書館の休館日に図書館全体を舞台に上演します。
本に関するドラマを本のある場所で上演することが理想ですが、上演場所は必ずしも本のある場所でなくてもいいと考えています。有料老人ホームでのビブリオドラマの上演はとても心に残る発表になりました。
基本的に本と呼べそうなものならなんでもいいと考えています。
例を挙げると、
小説、エッセイ、絵本、俳句、短歌、詩、歌詞、マンガ、画集、写真集、図鑑……
ただし紹介するのは好きな本・興味を持った本に限ります。
嫌いな本の紹介は楽しくありません。
ただし、「キライだ」と言いつつ、本当は大好きといった表現は可能です。
「必ず全員が発表しなければいけない」と強制されるものではありません。
創作活動はとてもハードルが高い活動です。
スタートは全員が創作に向かいますが、途中気軽に取り組みをやめることが出来ます。
個人の創作に行き詰まった生徒は、他の生徒の発表に共同創作者または演者として加わります。
発表はさまざまな形が考えられます。
基本、誰かに迷惑がかかることがなければ、どのような形で発表してもよいと考えています。
次のような形が考えられます。
1人で創作して、1人で1冊の本を紹介する。
1人で創作して、1人が複数の本を紹介する。
2人で創作して、2人で本を紹介する。
グループで創作して、グループで紹介する。
1人で創作し、仲間を加えて複数人で紹介する。
大切にすることは、互いの「ビブリオドラマ」に参加し合うことです。自分の作品も、自分が参加した作品もよくしようとするので順位づけに意味がなくなります。
ビブリオドラマはビブリオバトルと違って、一番を決めるバトル(battle)ではなく、互いに行き交うシャトル(shuttle)を大切にします。
競争ではなく、互いに協力し合って創り出す共創なのです。
教育者である大村はま氏が理想とした、「優劣の彼方」にある発表です。
基本的にどんな表現も認められます。
・道具の使用可
・テレビ、電子黒板やプレゼンテーションツールの使用可
・衣装を着て演じること可
・BGM、効果音の使用可
・歌を歌うこと、楽器を演奏すること可
・漫才やコント形式の発表可
・映像による発表可
何でもありです。
ビブリオドラマ発表後は、発表した本をテーブルの上に置いて、そこにいる誰もが手に取って読めるようにします。
図書館司書の方から
「中学生になると図書館の活動に参加しなくなる」
「図書館そのものに来なくなる」
という声が届いてきます。
その原因の一つとして「部活動」が考えられます。
最近は部活動改革で以前よりは自分の時間が作れるようになりましたが、それでもまだまだ部活動が忙しくて図書館に行く暇がないという現状があります。
それならば
「部活ごと図書館に行くような状況を作ったらどうだろう」
と考えたのです。
図書館(図書室)を部活動の活動場所の一つにするのです。
「中学生に」読み聞かせをする(劇を上演する)のではなく、
「中学生が」読み聞かせをする(劇を上演する)のです。
中学生が上演すれば、その親・祖父母が、その子ども・孫の活動を観に来ます。地域の小学生が、中学生というお姉さん・お兄さんの活動を観に来ます。多くの世代が参加する取り組みとなります。
今回紹介する2つの「ビブリオドラマ」は、すべて私・サイトウトシオが創作した作品です。2つの大きな作品として上演することができますが、その中にある一話一話を単独作品として上演することも可能です。